不眠症を治す方法|睡眠薬には頼らない改善対策なら

不眠症に対するグリシンの効果

現在日本には、睡眠に何らかの問題を抱えている人が二千万人以上いると言われています。そんな中で注目を集めているのが、グリシンという成分です。これは魚介類や大豆に多く含まれているアミノ酸ですが、不眠症に対する治療効果があることが実験で分かったのです。
 グリシンは脳内では神経伝達物質として働き、不眠症の原因となる脳の過剰な活動を抑制する作用を持ちます。また中枢体温を下げることで、身体を休息状態にする効果もあるようです。不眠症には寝付きが悪いタイプと、夜中に目が覚めてしまうタイプがありますが、グリシンは両方に対して効果があります。対照実験の結果、グリシンを飲んだグループは飲んでいないグループに比べて睡眠に入るまでの時間が短く、睡眠時間のうち深い睡眠の時間も長いことが分かったのです。さらに飲んだグループでは起床時の疲労感が少なく、寝覚めが良いことも分かりました。
 不眠症で病院を受診すると、たいてい睡眠薬が処方されます。睡眠薬は確かに症状の改善には効果的ですが、長期間服用していると耐性や依存性などの問題が出てきます。対してグリシンは単なるアミノ酸であり、人間の体内に元々存在する物質なので、そのような問題はまず起こりません。逆にコラーゲンの生成を促進することによる美肌効果や、末梢の血管を拡張させることによる冷え性の改善効果があることが知られています。抗酸化作用があることから、動脈硬化の予防にも効果があるのではないかと言われています。